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八景市場マルシェ

/パブリックスペース併設型アパートでのイベント

八景市場マルシェ

/パブリックスペース併設型アパートでのイベント

金沢文庫駅西口に近い閑静な住宅街を歩いていると突如、多くの人で賑わっている不思議な場所を発見。アパートメントの敷地を利用して、マルシェが開かれています。所狭しと並ぶブースには、採れたての地元野菜や地産素材を使って作られたドレッシング、廃材となる梱包材で作られたペーパーバッグなど、個性豊かな商品が並んでいました。敷地内にあるキッチン付きオープンスペースでは、お惣菜なども販売されています。

ここは横浜市金沢区釜利谷にあるコンセプトアパートメント「八景市場」。地域に開かれたコミュニティラウンジを併設した居住用アパートメントです。公式サイトによると今から30年ほど前まで、この場所には「釜利谷日用品市場」という小売店の集合体があったそうで、当時の市場が担っていた地域交流の場としての機能を現代風にアレンジ。地域を拠点に活動する個人事業主や会社と住人がコミュニケーションを育むスペースとして作られました。

アパートやマンションなど集合住宅の中に、地域の人が利用できるパブリックスペースを織り込む「八景市場」のような取り組みが近年、盛んになっています。大型スーパーの台頭、ネット通販の普及などによって薄れてきた地域居住者間の交流、毎日の買い物を通じたコミュニケーションを、建築のグランドレベルデザイン(建物が街に面している部分の設計)によって取り戻そう、というアクションです。横浜市金沢区では多くの場所でこうした取り組みが見られます。地域への帰属意識が強く、自分たちで街を作っていく、という気概に溢れた人が多い地域……なのかもしれません。

「八景市場マルシェ」は「八景市場」で開催されているイベントのひとつで、2か月一回、開かれているとのこと。テーマは「サステナブルをもっと身近に、楽しく」。市場を通して人に優しく、地球に優しいモノやコトを地域住民と分かち合い、利用してもらおう、という狙いです。主宰のアマンダリーナ・奥井さんは「お買い物しながら、サーキュラーエコノミープラス(横浜発の地域循環型経済)を身近に感じて欲しい。作り手と生活者の新たな交流の場にできたら嬉しい」と語ってくれました。住まう場所の近くに、こんな空間、催事があったら毎日の暮らしが楽しく、豊かになりそうです。

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