三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドのある横浜市金沢区。買い物にはよく来るけれど、街のことはよく知らない……という方もいるのではないでしょうか?
街のことなら、役所の人に聞くのが良策に違いない、ということで今回は、横浜市金沢区役所を訪ねてみました。対応いただいたのは横浜市金沢区 総務部 地域振興課 地域活動係長の野中大介さん(写真右)と、同地域活動係の野崎陽子さん(写真左)です。
New Marina Life編集部(以下、編):はじめまして! さっそくですが、地域振興課というのは、どのようなお仕事をされる部署なんですか?
野中さん:地域振興課は、金沢区内にある自治会、町内会の皆さんや市民活動団体、大学関係者の皆さんなど地域で活動している方々と協力しながら、地域を活性化するための業務を行う部署です。地域を盛り上げ、住民の方に「金沢区にいつまでも住んでいたい、金沢区に住みたい」と思っていただける街を作るのが私たちの役割です。
編:お祭りの運営などもされているのですね。
野中さん:はい。地域振興課は毎年夏に開催される「金沢まつり花火大会」と、秋の「金沢まつりいきいきフェスタ」というふたつのお祭りを実施している「金沢まつり実行委員会」の事務局として金沢あつりの運営に関わっています。今年の「金沢まつり花火大会」は新型コロナウイルス感染症拡大による自粛期間を経て、4年振りの開催となります。スターマインなど約3500発の花火が打ち上げられるほか、お祝い花火やキャラクター花火も予定しています。ぜひ楽しみにしていてください。
▲写真:第45回金沢まつり 花火大会フォトコンテスト花火大賞・川上一恵「カラフル」
編:それは楽しみですね! 先ほど、長く暮らしたくなる街づくりが役割、とのお話がありましたが、金沢区の魅力は、ずばり何でしょう?
野中さん:金沢区はよく「海と緑と歴史の街」と言われますが、そのフレーズがまさに金沢区の魅力を表していると思います。ここまで環境に恵まれている街はなかなかないですよね。そうした魅力が住みやすさに繋がっているのだと思います。
野崎さん:私は市外出身なのですが、初めて金沢区に来たとき、思わず「何でもある街ですね」と言ったのを覚えています。海や緑の自然があって、産業、商業施設もある。歴史的建造物などにも恵まれていますが、それら全てが生活の中に馴染んでいる地域だな、と感じました。ただ、あまりに馴染んでしまっていて、ひとつひとつの魅力に気付きにくいのも事実かもしれません。より積極的に発信したり、活用したりしていく必要性を感じています。
▲浄土庭園が美しい称名寺
編:確かに。住宅街の中にある寺社仏閣などは、地域の人にとってはあるのが当たり前になっていて、あまり観光資源化されていない所もありそうです。でも、それが逆に金沢区の良いところだったりもしますよね。
金沢区と言えば、LINKAI横浜金沢という市内随一の産業団地があることでも有名です。このコーナーでもLINKAI横浜金沢で働く、個性的かつ精力的な方々にたくさん登場いただきました。
野中さん:産業団地内での取り組みについては主に区政推進課が担当していますが、地域清掃や防災のような日頃の活動、さらにAozora Factoryのようなイベントを通して、地域を盛り上げる活動にもさかんに取り組んでいただいています。地域に貢献することで街がより活性化し、自分たちが有している技術力を広く知ってもらう機会にもつながる、という良好な関係が築かれているのだと思います。
▲金沢区役所すぐ側にある泥亀公園で開催されたAozora Factory
編:行政や産業と大学など教育機関の連携も、非常に上手くいっている印象を受けます。
野中さん:先述した花火大会の運営などには、学生にも多く関わってもらっています。区内に横浜市立大学と関東学院大学という大きな大学のキャンパスが二つもあるのは、金沢区の大きな強みと言えますね。おっしゃる通り、地域産業を担う皆さんも大学などとの協働に積極的。こうした活動は、地域の中小企業が持つ優れた技術や企業のもつ魅力の発信にいつながっています。
編:話は変わりますが、個人的に気に入っている金沢区のスポットはありますか?
野崎さん:私は毎年春に龍華寺(りゅうげじ)の牡丹(ぼたん)を見に行くのですが、約200株もの花が咲き乱れている様子はとても見事! 一見の価値ありです。ちなみに金沢区の花も牡丹なんですよ。
▲毎年4月に「ぼたんまつり」が開催される龍華寺
野中さん:私は駅前のラーメン屋さんだとか、総合庁舎の近くにある公園だとか、身近な場所が好きですね。金沢区は公園の面積、区民一人あたりの公園面積(県立公園含む)において横浜18区で断トツの一位です。歴史的建造物や商業施設ももちろん魅力的ですが、公園など身近にくつろげる場所がたくさんあるのも金沢区が持つ魅力のひとつだと思っています。
編:区外から金沢区の商業施設などに訪れる皆さんにメッセージをください。
野崎さん:金沢区は三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドや横浜・八景島シーパラダイスなどの商業施設も大変充実していますよね。そうした施設内で遊ぶだけでも十分楽しめますが、そこから少しだけ足を伸ばすと金沢区の様々な魅力を発見できます。お出かけの際にはぜひ、区内観光も楽しんでみてください。
編:ありがとうございました。
▲金沢区の広報キャラクターである「ぼたんちゃん」
海があり、自然があり、歴史的建造物にも恵まれている横浜市金沢区。さらに市内有数の商業施設もある、まさに何でも揃っている地域だと言えるでしょう。しかし、そうした魅力を維持してきたのは区民皆さんの力だということが、お二人の話でよく分かりました。
私たちはまだ金沢区が持つ魅力のほんの一部しか知らないのかもしれません。今度お買い物に出かけた時には、ぜひ他のスポットにも足を伸ばしてみましょう!