ヒト・モノ・コト

添田昌志さん

/パパカンパニー代表取締役

添田昌志さん

/パパカンパニー代表取締役

「子どもの好きなことを見つけてあげたい」という思いは、多くの親に共通していることでしょう。しかし、子どもによって興味をもつ対象は様々。上手く導いてあげるのはなかなか難しいものです。そんな難題に挑戦しているのが、「パパカンパニー」という会社。三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドで開催されている「かけっこ教室」や「逆上がり教室」の企画運営もしています。パパカンパニー代表の添田昌志さんに、社名の由来や会社設立の経緯、子どもたちへの思いについて聞きました。

添田さんはもともと一級建築士として大学で教鞭を執ったり、街づくりのコンサルティングを行ったりしていました。現在もその仕事は続けながら、パパカンパニーの代表を務めています。2013年に保育園の送り迎えでよく顔を合わせる高瀬康道さんと意気投合し、パパカンパニーを起業。街の公園など家族で遊べる場所、イベントの情報を掲載するサイト「あそびい横浜」を2015年に立ち上げました。パパふたりで作った会社だから「パパカンパニー」なんですね!

「私は関西出身で横浜の公園などについてはあまり知らなかった。副社長の高瀬は横浜出身なのですが、昔と今では遊べる場所や状況が様変わりしていて、古い情報が役に立たない。それなら自分たちで調べて『この公園にはこんな遊具があるよ』とか『ここならベビーカーで行きやすい』といった情報を発信するサイトを作ろう、という単純な発想が、『あそびい横浜』を作ったきっかけです(添田さん)」

インターネットで調べれば多くの情報を手に入れることができますが、小さな子どものいる親目線で情報発信しているところは意外に少ないもの。そんな現状から生まれたアイデアでした。「あそびい横浜」は累計1000万人以上が利用するメディアに成長し、今では横浜だけでなく湘南エリアにまで波及しています。

イベント情報なども扱ううち、「自分たちでも、こんなイベントを仕掛けたい」と思うようになったと言います。そこで生まれたのが「よこはまこどもカレッジ」という一日体験型のワークショップでした。

「もともと私は子どもの頃、運動神経が鈍いと周りの大人たちから言われて育ちました。だから私自身も運動が苦手なタイプだとずっと思ってきたのですが、大人になってから子どもと一緒にかけっこの教室に参加してみたところ、意外に走れる。運動の仕方をきちんと教えてくれる人さえいれば、誰でも能力を伸ばせることを自分自身で経験しました(添田さん)」

体操でも球技でも、先生と同じようにやれ、と言われてすぐできる器用な人はごく一部。多くの人は丁寧に教えてもらわなければ、体の動かし方が分かりません。しかし学校の先生などは教育のプロではあっても、運動指導のプロではない。それなら運動を初歩から学べる教室を自分たちで作ろう、という発想から「よこはまこどもカレッジ」はスタートしました。現在ではスポーツだけでなく、ドローン教室や陶芸教室など様々なジャンルのワークショップを開催しています。

「横浜の凄いところは、素晴らしいキャリアをもつ人材が豊富にいることです。世界7か国でプレーした経験のある元サッカー選手の中村元樹さん、オリンピック体操・新体操選手S&Cコーチなどを務めた寺崎一宏さんなど、優秀なコーチ陣が揃いました。『よこはまこどもカレッジ』が毎回好評をいただいているのは私の力ではなく、まさしく彼らおかげです(添田さん)」

習い事で一般的な入会制・月額制ではなく、一日のみの体験型ワークショップとしたのは誰もが気軽に、様々なスポーツや遊びを経験できるように、という考えからでした。最近は一流アスリートでも特定の競技一本ではなく、幼少期に様々なスポーツを経験している選手が増えています。様々なスポーツを経験することは、基礎的な運動能力の向上にも繋がるようです。

上達だけを目的とするのでなく、まずは体を動かす楽しさを経験させてあげるのが、子どもの「好き」を見つける近道になるのかもしれません。そうした機会の提供にパパカンパニー主催のワークショップはきっと役立ってくれるでしょう。

・あそびい横浜のサイト
https://asobii.net/
・よこはまこどもカレッジのサイト
https://asobii.net/kodomo-college

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